会長挨拶 森山賢一(玉川大学)
平成24年度定期総会で,菊地龍三郎学会長(前茨城大学学長・茨城大学名誉教授)より会長職を引き継ぎました。本学会は,平成7年に髙久清吉(筑波大学名誉教授・茨城大学名誉教授)によって創設され,教育理論と実践の統合を図る,教育学関連の学会でもユニークでかつ先導的教育学研究の場として充実が図られ今日に至っております。ヘルバルト研究の世界的権威の初代学会長,髙久清吉先生は本学会の名称である「教育実践学」の教育学研究領域における体系化を進め,その研究方法論の独自性について考究し,「教育実践学」の構築に全力を注がれました。その後,第二代学会長の菊地龍三郎先生は生涯学習学,社会教育学のご専門のお立場から,学校教育と地域,家庭教育の連携による新たな「教育実践学」の方向性と道筋をお示しされました。現在,学校教育はこれまでに増して,大きな実践的課題を抱えており,その中で多くの改革が進められている現状があります。我々は教育の実践的課題一つひとつに対して,明確な意味規定,概念規定を示し,そのことを踏まえた方策を提示しなければなりません。ここでは理論と実践の統合が不可欠となります。学校教育における確かたる実践の構築に向けて,本学会員の特色でもある教育学研究者と教育実践者が共通認識のもと,議論を深めていきたいと思います。学会員の皆様のご支援・ご指導をいただければ幸いです。
学会長紹介
玉川大学大学院教育学研究科教職専攻教授,玉川大学教育学部教授,玉川大学教師教育リサーチセンター長を併任,教育内容・方法学,教師教育学を専攻